校長室より

2018年2月28日水曜日

平成29年度 卒業証書授与式 学校長式辞

今年の冬はここうめの辺でも氷点下の日や真冬日が多くあり,例年になく厳しい寒さが続きました。この冬の寒さに耐え今年も梅のつぼみが膨らみ始め,花が咲き誇ろうとしています。

日増しに春の訪れが感じられる今日のこの良き日に,近畿大学工学部長 野村正人様,衆議院議員 新谷正義様をはじめ多数のご来賓の方々,保護者の皆様のご臨席を賜り,卒業証書授与式をかくも厳粛にまた盛大に挙行できますことに感謝申し上げるとともに,本校職員,生徒を代表して厚くお礼申し上げます。今回は第20回という節目の卒業証書授与式であり,本校にとっても意義深い日であると考えています。

さて,卒業生の皆さん,ご卒業おめでとうございます。心よりお祝いを申し上げます。今,全員に卒業証書を授与いたしました。この卒業証書には皆さんが仲間や先生方と過ごした近校での3年間が凝縮されています。卒業証書を手にすることで,近校で過ごした高校三年間の重みを感じ,この3年間で着実に成長した自分を実感して欲しいと思います。

卒業に当たり2つのことをお話しして餞の言葉にしたいと思います。

今,我々を取り巻く環境は想像を超える速いスピードで刻々と変化をしています。皆さんには(もちろん私も含め全員ですが)予測困難な将来が待ち受けていると言っても過言ではありません。人工知能の発達により学び方や働き方,生き方が大きく変わろうとしています。今皆さんが目指している職業の半分以上が無くなり,現在存在していない職業が新たにできるとも言われています。これからは単純な仕事は機械やAIが行う場面が増え,人は人にしか出来ないこと,それは何かを問いながら学び働かなくてはなりません。今の日本は知的創造社会へ突入していると言われています。次のステージに向かおうとしている皆さんには,これからの変化の激しい時代を生き抜いていくために,高い専門性をもつことはもちろん,知的好奇心をもって主体的に学び続ける態度を持つこと,多様性を受け入れ様々な人と協働すること,これまでにない新たな価値を生み出すことなど,将来に向けた力を身に付け蓄えてくれることを願っています。

皆さんにはそれが全員できると確信しています。それは私が皆さんと高校での三年間を共に過ごし,様々なことにチャレンジする姿や頑張る姿,困難な場面を乗り越える姿を見せてくれ,着実に成長をして今この場にいるからです。皆さんには本校卒業生としての自信と誇りをもち,本校で経験したことや学んだことを基盤として,これからの世代を担う人材として,グローバルな社会で活躍してくれることを期待しています。

2つ目は,「感謝できる心を持ち続けて欲しい」ということです。皆さんの今があるのは,これまでに保護者の方々,家族,先生方,多くの仲間の支えがあってのことです。また,様々な物や目に見えない環境や制度,ルールのおかげです。感謝するに値するものが無いのではありません。感謝するに値するものに気づかないことが多々あるのではないでしょうか。平素何気なく生活をしていると,あたかも自分一人の力で物事が進んでいると錯覚しがちですが,改めて色々な場面をふり返ってみてください。おそらく多くの人に支えられ助けられた場面があったことに気づくはずです。感謝するに値するものに気づき,感謝できる心を持つとともに,それらを言葉や行動で表せる人であり続けることで,校訓である「人に 愛される人 信頼される人 尊敬される人」の完成度を高めてほしいと思います。

終わりになりますが,保護者の皆様に一言お祝いとお礼を述べさせていただきます。改めましてお子様のご卒業,おめでとうございます。今日の日を迎えられお喜びもひとしおのこととお察し申し上げます。保護者の方々にはこの3年間,陰になり日向になりお子様を支えてこられたことに敬意を表するとともに,物心両面から本校の教育推進にお力添えを賜りましたことに厚くお礼を申し上げます。これからは同窓生の保護者というお立場で,引き続き本校の発展を見守って頂きますよう,よろしくお願い申し上げます。

さて,卒業生の皆さん,今日は新しいステージへの旅立ちの日です。全員で皆さんの門出を祝福し,喜びたいと思います。近畿大学学園の学園章は梅の花びらをモチーフにしていますが,左上の一部がやや離れているのは,未来志向に基づく内面の未完さらに充溢,完熟をめざし向かう姿を象徴しています。第20回卒業生の皆さんには,この学園章に象徴されるように,梅の花のような高い品格をもち,未来に向かって自信と誇りを持って充溢,完熟をめざし続けてくれることを期待しています。近畿大学附属広島高等学校東広島校第20回卒業生208名の皆さんの将来に幸多きことを祈念して,式辞と致します。

平成30年2月28日
近畿大学附属広島高等学校東広島校
校長 前 眞一郎