2014年3月15日土曜日

平成25年度 義務教育修了式 式辞

 ここうめの辺の里も日々暖かさを増し,木々は芽吹き始め春の訪れを感じる時となりました。今日のこの良き日に,ご来賓として村上PTA会長様をはじめPTA役員の方々,また多数の保護者の皆様のご出席をいただき,近畿大学附属広島中学校東広島校の第13回義務教育修了式を厳粛に,かつ盛大に挙行できますことに感謝申し上げるとともに,本校職員を代表して厚くお礼申し上げます。

 さて,128名の3年生の皆さん,中学校課程の修了おめでとうございます。いま,一人ひとりに卒業証書を授与しました。この卒業証書には校訓にある「人に 愛される人 信頼される人 尊敬される人 になろう」のもとで,皆さんが仲間や先生方と過ごした近中での3年間が凝縮されています。真新しいブレザーにそでを通し,希望に胸を膨らませて入学をして3年が経ちました。3年間を振り返れば,新しい教科との出会い,日々仲間とともに頑張った学習やクラブ活動,地域の方々にお世話になった稲作実習,附属中学ならではの近畿大学医学部と生物理工学部の大学体験,中学校最大の行事である東京方面への修学旅行,体育祭や文化祭,など数えきれないほどの色々なことを経験しました。特に今年の文化祭では東京スカイツリーの模型を学年全員で力を合わせて作り飾りました。私は完成後の皆さんの充実感溢れる表情が今でも印象に残っています。このように様々な学びや経験を通して,皆さんは心身ともに大きく立派に成長をしました。学年通信のタイトル通りホップ,ステップ,ジャンプができた3年間だったでしょうか。

 皆さんは今日で9年間の義務教育を終え,4月からは高等学校に進学します。皆さんも知っている通り,高校は義務教育ではありません。皆さんの自らの意志で進学を決めました。これからの高校生活に具体的な目標を持ち,夢をもって入学の日を迎えて欲しいと思います。高校では,他校から入学してくる新たに仲間とともに高校第1学年として団結し,お互いに切磋琢磨して高いレベルの競争をしてくれることを期待しています。勉強もよりレベルが高くなり,進度も早くなります。近畿大学創設者であり,初代総長の 世耕弘一先生は若い時に苦学をされましたが,「学問が運命を開いてくれた」と後に話されています。まさに,中校での学習を基盤とした高校での勉強が学問のスタートになります。高校では今まで以上に真剣に勉強に取り組むことで,自分自身の運命を自分自身の力で切り開いてください。そのためには,自ら学び,考えることのできる態度や,主体的に判断し自ら行動に移す力が必要です。また,高い志を持つことや強い意志を持つことも必要です。是非,高校進学までにこれらのことを考え,身に付けておいて欲しいと思います。これからも引き続き学校は,皆さんの将来の夢の実現に向けて支援をしていくことを約束します。

 皆さんはこの1年,近中の最高学年として,様々な面でリーダーシップを発揮して後輩を導き,よき後ろ姿を見せてくれました。引き続き皆さんの姿を後輩に見せると同時に,4月からは高校の先輩のよき後姿をみて,一日も早く中学生から高校生へと脱皮をしていってください。

 終わりになりますが,保護者の皆様に一言,お祝いとお礼を述べさせていただきます。改めましてお子様の中学校課程の修了おめでとうございます。今日の日を迎えられ,お喜びもひとしおのこととお察し申し上げます。保護者の方々には,この3年間,陰になり日向になりお子様を支えてこられたことに敬意を表するとともに,物心両面から本校の教育推進にお力添えを賜りましたことに厚くお礼を申し上げます。高校になりましても,引き続き本校の教育方針のもとで保護者の方々とともに子どもたちの成長を支援して参りたいと思いますので,よろしくお願いします。

 さて,卒業生の皆さん,今日は,大きな区切りの日です。全員で皆さんの門出を祝福し,喜びたいと思います。4月からは一つ上のステージに進みます。中高一貫性としての自覚のもとで高校生活がスムーズなスタートが切れ,高校3年間での日々が充実して納得のいくものになることを祈念して修了式の式辞といたします。

平成26年3月15日
近畿大学附属広島中学校東広島校
校長 前 眞一郎