2019年11月1日金曜日

令和元年度 11月朝礼 学校長講話 “History of KINDAI”

みなさん,おはようございます。11月になり朝晩が冷え込むようになりました。体調管理が難しい時期ですが、風邪など引かないようにしましょう。高校3年生は推薦試験など、いよいよ入試本番を迎えます。体調管理を万全にして平常心で臨んでください。また今月は芸術鑑賞などの行事もあります。学習だけでなく、芸術、スポーツなどにも積極的に取り組んでいきましょう。さて今日は11月なので、我が近畿大学について考える時間にします。テーマは“History of KINDAI”「近畿大学の歴史」です。なぜ毎年11月に振り返りをするか、分かりますか。

まずは復習問題から。近畿大学の創立記念日は?
11月5日です。では何歳、つまり創立何年目になるでしょうか?
1925年(大正14年)に母体となる大阪専門学校が創設され、その後、大阪理工科大学と一緒に近畿大学になりました。94年も前のことです。今の中1生が本校を卒業する頃には創立100周年を迎えることになります。因みに本校(東広島校)は来年、創設25年目を迎えます。


では近畿大学の創設者は誰でしょう? 
世耕弘一先生ですね。中学、高校とも1年生は4月の宿泊研修で学んだので覚えていると思いますが、ここで世耕弘一先生の波乱万丈の人生を、駆け足で振り返ってみましょう。

  1. 経済的理由で旧制中学(現在の高校)への進学を断念 ⇒学びたくても学べなかった(15歳)
  2. 材木商へ丁稚奉公(10年間)⇒難しい取引を次々に解決して職場での評価を上げる
  3. 25歳で上京し、仕事をして学費を稼ぎ、大学へ進学(25歳)
  4. 朝日新聞社へ就職(30歳)
  5. 奨学金を貰いドイツへ留学 ⇒ドイツが第1次大戦後の不況から立ち直る様子を学ぶ
  6. 帰国後、大学教授を経て政治家へ ⇒39歳で衆議院議員に初当選(この後8回当選)
  7. 衆議院議員として、第2次大戦後の貧しい日本の経済を救う
  8. 内務政務次官から国務大臣へ ⇒隠退蔵物資の摘発・貧しい国民へ配布



⇒近畿大学の創設「理想の大学作りに心血を注ぐ」
 ・学問が運命を開いてくれた →学びたい者に学ばせたい
 ・すべての日本人が大学教育を受けられる、時代の先駆けとなる大学を目指す
 ・GHQによる入学制限を撤廃し、平等に合格者を出す
 ・シンボルは厳しい自然に耐えて咲く「梅の花」

それでは世耕弘一先生が熱い想いで創設された近畿大学の「建学の精神」は何でしょう?
 「実学教育」と「人格の陶冶(とうや)」です。
そこから校訓である「人に 愛される人、信頼される人、尊敬される人 になろう」が生まれました。世耕弘一先生は、ご存命中にこの校訓を実践するためのヒントをお話しされています。
「挨拶をきちんとし、身だしなみに気を付け、約束の時間をたがえず、規律・ルールは必ず守る」ということが大切だと。
そんな世耕弘一先生が作詞され、熱い気持ちが込められた近畿大学の校歌を、今日は3番まで、附属生としての自信と誇りを持って、しっかりと大きな声を出して歌いましょう。特に3番には「情けに厚く、正義感に溢れ、ことにあたって闘魂を燃やす」という近大魂が込められています。

近畿大学校歌(作詞:世耕弘一  作曲:樋口昌道)
1.
金剛山はほのぼのと
明けて生駒も目覚めたり
世界の平和祈りつつ
文化の鐘を高鳴らす
若き学徒を讃(たた)えずや
近畿、近畿、近畿
近畿大学 おお近畿

2.
開(ひら)けゆく代のさきがけと
進む行く手に栄えあれ
理想の光相追(あいお)いて
真実一路あこがれの
若き学徒に誇りあり
近畿、近畿、近畿
近畿大学 おお近畿

3.
外国(とつくに)までも響けよと
高き文化の足音を
互いに誓い競(きお)い立ち
真理に愛に魂(たま)結ぶ
若き学徒にほまれあれ
近畿、近畿、近畿
近畿大学 おお近畿

今日は11月5日の創立記念日を前に“History of KINDAI”「近大の歴史」をテーマにお話ししました。ぜひこれからも近畿大学の附属生として誇りをもって、学業や課外活動に励みましょう!