2013年8月22日木曜日

平成25年度 2学期始業式 式辞

始業式に当たり一言挨拶をします。長い夏休みが終了し,今日から2学期です。皆さんにとって約一か月の夏休みはどんな過ごし方ができたでしょうか?高校でも中学でもこの夏休みには様々な行事がありました。私も夏期講習や学習合宿,部活動の練習や大会,また職員室前の机で勉強する姿など皆さんが頑張る姿をいたる所で見させてもらいました。先ほど,部活動の表彰をしましたが,多くのクラブが実績を上げていることも素晴らしいことです。一人一人が一生懸命取り組む姿を見て,嬉しく思い,たくましく感じたところです。一学期の終業式では,この夏休みにはワンランク上を目指す気持ちと実力をつけて欲しい,PDCAサイクル(Plan⇒Do⇒Check⇒Action)を意識した計画的な過ごし方をして欲しい,とお話をしました。皆さんにとって手ごたえのある,また納得のできる夏休みだったでしょうか?

少し個人的なお話をします。私はこの夏休みに家の大掃除をしました。押し入れの中や本棚の整理です。整理をしていると,高校時代に勉強をした参考書が出てきました。(40年以上も前のものです。)チャート式の数学Ⅰ,Ⅱ,Ⅲのいわゆる青チャートと赤チャートの計6冊です。数学関係以外のものはほとんどありませんでした。おそらくいつか捨てたのでしょう。高校生の人はチャート式数学を知っていると思います。今は,赤,青,黄色,白などたくさんの種類がありますが,当時は赤と青の2種類でした。懐かしかったので少し掃除を中断して中を開いてみました。中に○印や□印,●印,星印などの記号や赤い線を引いてある部分もたくさんありました。色々な印を付けることで,すぐできたものや解答を見て理解できたもの,もう一度解いたらできたものなど自分自身でルールを決めて目印を付けたものです。当時は時間があれば数学の問題を繰り返し解き,また独自の問題を作って友達同士で問題を出し合ったことを思い出します。わずかな時間でしたが,自分の高校時代を思い出すことができました。これらの本はまた本棚に片付けておきました。

何が言いたいかというと,こうして使い込んだ参考書には愛着があり,いくら古くなっても捨てる気にならない,さらに自分自身への本当の力になってくれた,と言うことです。おかげで私は数学の道へ進み,数学の教師になることができました。私はこの6冊の参考書に感謝をしています。是非皆さんにも,中学・高校時代に愛着のもてる,将来感謝できる本や参考書に一冊でも多く出会って欲しいと思います。ひょっとしたら,人生の進む方向を決める本に出会えるかも知れません。

さて,今日からいよいよ2学期が始まります。体育祭や修学旅行など,大きな行事もあります。行事を通して,完全燃焼をして多くのエネルギーを蓄えて,さらに次へのより大きなエネルギーとして欲しいと思います。(すでに案内をしていますが,やむを得ない事情で体育祭の日程が変更せざるを得なくなり,9月15日(日)に行うこととしました。家族の人にも伝えておいてください。)

高校3年生はセンター試験の出願が始まり,近畿大学の特別推薦入試も始まります。いよいよ本格的な受験モードになります。第一志望の実現に向けて,日々「受験」の2文字を意識して過ごして欲しいと思います。先生方も全員で最大限の支援していきます。

高校3年生以外も,必ず受験に臨む時がきます。将来に備えて目標を明確にして,一日一日を大切に過ごし,いざという時に困ることの無いよう,十分な基礎学力を身につけて欲しいと思います。一人一人が自己実現に向けて,着実に前進できる2学期になることを期待しています。
 
終りになりますが,この夏休みにPTAのご支援を受けて全てのロッカーを新しいものに取り換えることができました。真新しいロッカーで気持ち良く使うことができます。感謝の気持ちをもって大切に,有効に使いましょう。