2013年4月10日水曜日

平成25年度 入学式 式辞

 ここ,うめの辺にも春の訪れを感じるこの良き日,ご多用にもかかわらずご臨席を賜りました多数のご来賓の方々,保護者の方々とともに,入学式をかくも厳粛に,また盛大に挙行できますことを誠に喜ばしく思います。本校教職員を代表いたしまして,厚く御礼申し上げます。


 さて,只今入学を許可した中学校課程百四十一名,高等学校課程百九十六名の新入生の皆さん,近畿大学附属広島高等学校・中学校 東広島校への入学おめでとうございます。教職員,在校生ともに,皆さんの入学を心待ちにしていました。今日から新たな学校生活が始まりますが,大きな夢と高い志を持ち,夢の実現にむけた計画的な時間を過ごして欲しいと思います。

 本校は,平成八年に高等学校過程からスタートをして,今年で十八年目を迎えます。開校以来三千人を超える卒業生を送り出してきましたが,この間,地域からの厚い信頼をいただき「近校」の名で親しまれ,進学校としての実績を重ねているところです。
教育目標を,「知・徳・体の調和のとれた全人教育をすすめ,国際社会で信頼と尊敬を得る人材を目指す」とし,校訓を「人に 愛される人,信頼される人,尊敬される人 になろう」としています。

 皆さんは,今日の入学式を迎えるにあたり,「入学をしたら,こんなことに挑戦してみよう」「将来はこんな職業についてみよう」など,将来の夢や目標を持ってこの日を迎えたことと思います。私は,皆さんが,自らこうありたい,こういう人間になりたい,という具体的な将来像を明確にすることが大切だと考えます。そして,その実現に向けた目標や方法を自ら考え,それらを実際に実行するための挑戦する気持ちと態度が必要だと考えます。入学後も,今の夢や目標,気持ちを持ち続け,失敗を恐れず,色々なことに挑戦をして欲しいと思います。

 夢を持ち,夢を語ることは,簡単なことです。しかし,それを実現するには時間がかかり,大変なエネルギーが必要かも知れません。時には夢をあきらめようと思うことがあるかも知れません。しかし,だからこそ,それが実現できたときの喜びは大きなものになり,それが自信となり,さらに次のより大きな夢の実現へのエネルギーとなるのです。本校では,皆さんの「夢の実現」にむけ,先生方や先輩が皆さんを最大限に支援していきます。
 
 中学校や高校時代は,長い人生から考えればわずか六年間,三年間と短い期間ですが,心身共に大きく成長する時期であり,人生で最も輝く時です。自分の将来の方向性を具体的に考える時期でもあります。また,私の経験からも生涯の友人に出会う時期でもあります。いろいろな意味で,人生にとって最も大事な時期であると言っても過言ではありません。さまざまな経験をする中で悩みも出てくるかもしれません。困ったことがあれば,いつでも先生方や先輩に相談をしてみてください。きっと,その道が開けてくるはずです。

 先ほども述べましたが,本校の校訓は,「人に 愛される人,信頼される人,尊敬される人 になろう」です。この校訓の気持ちを常に意識して,まずは人間的な成長,内面的な成長を目指してほしいと思います。そのことがベースとなって,これからの充実した学校生活が送れるものと思います。

 さて,保護者の皆様,お子様のご入学おめでとうございます。これから責任を持って大切なお子様をお預かりさせて頂きます。本校の教育目標や教育方針をご理解頂き,ご協力をよろしくお願い致します。

 最近の子どもたちを取り巻く環境は,情報の氾濫,価値観の多様化,不安定な経済状況等,今までにないスピードで変化をしています。このような状況の中で,子どもたちは学校生活を送り,いずれ社会に出ていく時がやってきます。本校では,生徒全員に「生きる力」「生き抜く力」を身に付けさせ,将来社会に出て,活躍できる人材を育てていきたいと考えています。そのために,学校と家庭が一体となり,同じ気持ちで子どもたちの成長を見守り,支援していきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。今後,何か心配なことがおありでしたら,早めに学校に相談していただきたいと思います。

 新入生の皆さん,いよいよ今日から新しい学校生活がスタートします。皆さんは無限の可能性を秘めています。これから皆さんが本校の一員として大いに力を発揮してくれることを期待しています。皆さん全員の本校での学校生活が,スムーズにスタートをし,また,これからが夢の実現に向けて着実に前進する時間になることを祈念して,式辞といたします。


平成二五年四月五日
近畿大学附属広島高等学校・中学校
東広島校 校長前 眞一郎