2013年6月3日月曜日

平成25年度6月朝礼校長講話

 私は今週の水曜日と木曜日に東京の出張がありました。全国の高校の校長先生方が一堂に集まり,これからの教育について研究協議をする会です。会の初めに文部科学省の方からのお話がありました。このお話の中で,日本の将来を担う生徒の皆さんは日本の宝であり,皆さんには,変化の激しいこれからの社会を生き抜くために,知・徳・体のバランスのとれた生き抜く力を育ててほしい,と話されました。私もそう考えています。

 ところで皆さんは「知・徳・体」という言葉を聞いたことがあると思います。

⇒一般常識や学力,知識や技能,探求心,物事を判断や解決する力,など

⇒道徳心,礼儀,マナー,あいさつ,思いやりの心,仲間と仲よく強調する,感動する心,ボランティア,など 。近畿大学の建学の精神の一つである「人格の陶冶」,校訓である「人に愛される人 信頼される人 尊敬される人になろう」もその一つです。

⇒体力,体の健康,心の健康,集中力,食生活など

 知・徳・体のバランスというくらいですからどの3つも大切ですが,あえて,この3つに優先順位をつければどの順だと思いますか? 
学校の状況や個人の状況によってそれぞれですが,私は体⇒徳⇒知だと考えています。体力があり健康でなければ人を思いやったり,自分自身が感動することはできません。また,頑張って勉強をしようと思っても,体力がなければ集中できないし,そもそも長時間机につくことや長時間同じ姿勢で集中して試験に臨むこともできません。もし将来外科医になって手術をしようと思っても,体力や集中力がなくては手術もできず外科医として失格です。だから私は,体と徳というしっかりした基盤の上に知が育っていくものと考えています。ただこれらは,難しく考える必要はなく本校での学校生活を,当たり前の事を,ばかにせず,ちゃんとやればこの3つはバランス良く,自然に身につくはずです。体育の時間や部活動では体力をつける事を一つの目標にしています。体や徳が身に付きます。間もなく文化祭がありますが,色々な行事を通して徳や知が身につくものもあります。もちろん授業や家庭学習が大事であることは当然です。

 今一度,学校生活や家での過ごし方の意味を考え,日々の学校や家庭での過ごし方を大切にすることで,知・徳・体のバランスのとれた生き抜く力を身に付けてくれることを願っています。来週は皆さんが楽しみにしている近校祭です。各クラスやクラブでは着々と準備が進んでいることだと思います。大いに盛り上げて,学校全体の絆を強めるとともに,近校の素晴らしさをアピールしましょう。